vol.03 – tr.4 うごくぼーるさん【作曲】
tr.4 うごくぼーる × 西風S
♪ドラムンベース
Q. 今回のコンピに参加した動機・理由についてお聞かせください。
うごくぼーるさん:理由は3つあります。
1つ目は、歌ものを書く良い機会だと思ったこと。
歌ものには前々から興味があったのですが、歌詞が書けず、
長らく作れていませんでした。
そこにこの、
事前に歌詞が用意されている企画の情報が飛び込んできたので、
これはチャンスだと思いました。
2つ目は、今回のM3秋に一曲ぐらい出したいと思ったこと。
私が初めてM3に関わったのは、去年のM3-2019秋への一般参加でした。
それがとても楽しく、
これからはM3で出る何かしらの作品に
参加したいと思うようになりました。
そして3つ目は、純粋に企画が面白そうだと思ったこと。
これが一番大きな理由です。
Q. 作曲するにあたり、気を付けた部分、難しかった部分をお聞かせ下さい。
うごくぼーるさん:歌詞が少し長めの構成で、
また3回あるサビが全て同じ歌詞だったので、
オケなどの表現で差別化する必要があると考えました。
具体的には、まず2番のサビを
「変拍子のドラムンベース」という方向性に最も沿うように作り、
そこから派生させて1番と最後のサビを作る、という方法をとりました。
1番のサビは非常に開放的に始まり、
「冴え返りし」の辺りからキックとスネアが段々と
ドラムンベースの形になっていき、
その後の間奏で頂点を築く、
という展開になっていますが、
これは私の大好きな曲である
長谷川白紙『いつくしい日々』を参考にしたものです。
Q. 自楽曲の方向性・ジャンルを決めた経緯をお聞かせください。
うごくぼーるさん:実は、歌詞を最初に見たときに思いついたのは、
アコースティックで民族的な香りのする音楽でした。
しかしその印象は多くの方が持っている気がしたのと、
それで他の方と被った時に自信を持って
「自分の曲の方が優れている!」と言えるだろうか、
ということを考え、その方向性はやめることにしました。
この企画が始まった頃というのはちょうど、
とーず『インセンディアリ』にハマっていた時期で、
私もこのような、細かいアーメンブレイクと長い音価で
浮遊する歌との対比からなる曲を作りたいと思っているところでした。
歌詞との兼ね合いを見ても、矢のように移り変わる四季と、
それを悠久の昔から見守る存在との時間感覚のずれを表現できると思い、
方向性を決定しました。
Q. 自楽曲の聴きどころ、聴いてほしいポイントがあれば教えてください
うごくぼーるさん:全てと言いたいところですが、
敢えて聴きどころとして挙げるなら
3:48頃から(幾度も越えて~)の持って行き方かなと思います。
段々と高揚していってからの「その先へ」は、
西風Sさんの歌の力強さも相まって最高にかっこいいです!
Q. 他作曲者の楽曲を全て聞いてみての率直な感想をお聞かせください。
うごくぼーるさん:NABEMONさんが、まさに私が前述した
「アコースティックで民族的な香りのする音楽」を作曲されたのを見て、
予感が当たったなと思いました。
しかも圧倒的なクオリティでしたから、
NABEMONさんが適任だったと思います。
Q. 自楽曲の担当ボーカルさんに伝えたいことをどうぞ!
うごくぼーるさん:ボーカルの応募をされた方々の音源をチェックしていて、
一聴して「おっ」と思ったのが西風Sさんでした。
ボーカルさんの選定には非常に頭を悩まされましたが、
最終的に己の最初の直感を信じることにし、
西風Sさんにお願いすることにしました。直感は当たりました。
私の楽曲の素晴らしさは8割がた
西風Sさんのおかげと言っていいでしょう。
人生で初めてボーカルをお願いしたのが
西風Sさんで良かったと心から思います。
とある友達に楽曲をよく聞かせていたのですが、
この前その人に「よく歌ってくれたね。自分だったら逃げるよ」
と言われてしまいました(笑)。
そう言われてみると、確かに変なことばかりしているな、
もしかして西風Sさんにはこの曲が私が思うよりも
難解に映っていたのではなかろうか、などと思い始め、
それを完璧に歌いこなしてくださったことに
尊敬の念を深めずにはいられません。
今回は本当にありがとうございました。
Q. その他伝えたいことを自由にどうぞ!
うごくぼーるさん:このような非常に面白い企画を用意してくださった
悠貴さん(第2回、待ってます!)、
私の音楽的な意図を完璧に汲み取って
素晴らしい楽曲にしてくださったボーカルの西風Sさん、
その他関係者の方々に、この場をお借りして感謝を申し上げます。
うごくぼーるさんの楽曲は、とにかく難しい!
ただ、楽曲の展開も含め、圧巻です。
でもBPMも変拍子も、とにかくエグい!(笑)
初めて聴いたときは、これを歌えるボーカルさんとは…と思っていたのですが
完璧に歌い上げた西風Sさんにも脱帽でした!